昨日は道の駅でお世話になった。ある程度の寒さは覚悟はしていたがテントの中は思ったより暖かかった。上は長袖の下着にトレーナー、その上にジャンパー。下は当たり前だがパンツそれから、ズボン下、Gパン、綿入りのズボン、カッパの4点セットだ。これだけ着込めばいくら安物の寝袋でもいくらか寒さは防げる。
明けがた3時に一度目が覚めて、それからあまり眠れなかったが、寝袋の中でぐずぐずしていたら、いつのまにか6時過ぎていた。これはいけないと慌てて起きて準備をして6時40分にスタートする。
しばらく歩いていたら大きな分岐点に出る。左が326号、右が10号線、左折の道の方が立派だったので少し迷ったが地図を確認して10号線の方へ進む。道路の右手には北川と言う非常にきれいな川が流れていて透明度が高くエメラルドグリーンのような深みのある色をしている。自然が豊かで鳥や魚の楽園のような所だと思ったた。
8時50分に北川町に入る。川と反対方向を見ると民家が何やら工事をしているようなのでリヤカーを停めて見た。よく見ると家の嵩上げの工事をやっている所だった。近くにいたおじさんに聞くと、この辺りは水害の多発地点で昭和18年ぐらいから大きな水害に5~6回もあっていて水嵩が鉄橋(線路)のすぐ下ぐらいまで上がってくるといっていた。大きな柱で組んだやぐらのような台で家を1,5m位、嵩上げしている。この後にコンクリートの土台の基礎工事をするようだ。記念に写真を何枚か撮る。
朝から3時間近く歩いているが商店や食堂は全く見当たらない。お腹がぺこぺこで腹がぐーぐーいっている。10過ぎ市棚と言うところにやっと1件、小さな商店があった。おにぎり4個セットとアジの南蛮焼きと言うおかずを買い店の前で食べる。何れも美味しくて満足だ。これでこの先の峠も難なく歩けるだろう。
しばらくアップダウンの道が続いたが勾配が緩やかなので問題なかった。13時に宗太郎トンネルを通る。この宗太郎峠は29年前九州一周継ぎ足しウォーキングでに歩いた事があり、大変怖い思いをしたので今でもその時の事は忘れない。
当時、ここを歩いたときは丁度、夜で少し疲れたので道路沿いのガソリンスタンドで休憩させてもらった。スタンドの人が「今からこの道を歩くのですか」と聞くので「ハイ」と答えると「夜は車で通っても気持ちが悪いのによく歩いて通れますね」と言った。
この時は宮崎を目指して歩いていたのでこのまま歩くしかなかった。しばらく歩いているとスタンドの人が言っている事がよく分かった。車はほとんど通らないし、道の両側は木がうっそうと茂っていて時折、鳥が「ギャーギャー」と鳴いていて非常に気持ちが悪かった。
それから少し歩いていたら交通事故死亡現場と書かれた看板が立っていた。これでさらに気持ちが悪くなり、お化けでも出るんじゃないかと、おどおどして歩いていたら、なにか、ぼんやりと白い物が見えた。よく見ると人の姿をしているではないか。ウワーお化けだ思った瞬間、頭の家が総立ちになった。こんな経験は初めてだったので今でも忘れる事が出来ない。実はこの白い姿はお化けではなく警察の人形だったのだ。疑心暗鬼とはこの事だろうと思った。
14時過ぎ道路沿いに「発砲注意」の看板が立っていた。この看板の意図が分からなかった。どうやって注意すればいいんだろうかと思った。音がしたら避けろとでも言うのかな。?14時35分に道路沿いに宇目ドライブインがあったので食事をすることにした。うどん定食を食べていたら、ここの主人がこの店は自転車や徒歩の旅人がよく立ち寄るところで今までに何十人もの人が来たと話していた。
その中の一人で82歳で自転車で日本一周をしている方がいて、夜ここに来て何処でもよいので泊まらせてくれといったので2階に泊めさせたと言った。その方は朝早く出たので話は出来なかったが、どうも長崎で体調を崩して2ヶ月間入院して、それから又、旅を再開したそうだ。
新聞でその方の事故のことが出ていたので驚いたと言っていた。記事の内容は詳細は分からないが自宅まであと20kmと言う所でトンネル内でトラックに撥ねなれて亡くなったと書かれていたそうだ。その方の話は噂で聞いてはいたがここまで詳しくは知らなかった。私も最後の最後まで油断しないで歩かないといけないなと思った。
16時過ぎ、自転車の旅人と出合った。自転車で日本一周中で名前は本多君、まだ26歳の若者だ。すでに北海道は回って来たが四国はまだのようだ。これから福岡まで行って、親戚の方に自転車を預けて飛行機で沖縄に行って向こうでバイトをしたい言っていた。私の事は北海道で噂に聞いていたらしく会えて良かったといっていた。お互いに写真を撮りあって、じゃあ元気でと言って走っていつた。
今日は佐伯の道の駅までいければと思っていたが写真を撮る場所が多く、坂道が続いたので今日は直川の駅でテント泊することにした。ところが駅にいってみるときれいなトイレがあるが駅舎はなかった。仕方ないのでトイレの前の軒下にテントを張ることにした。
今日の写真
お世話になった道の駅
今日の朝飯
大分県突入
日本一周中の本多君
古い蔵を復元したもの
竹模様
北川町の嵩上げ工事1
2
3
竹林
晩秋
秋の日
古い墓
花?
# by musashigaiku | 2010-12-01 20:04 | 大分県